妄想富豪

毒にも薬にもならんゲームに対する雑記。twitterはhttps://twitter.com/goodgoodgo

【テラバトル】「挟む」を磨き上げたメカニクス

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テラバトルのガチャ運はいい方なのか、無課金でSS三体とマッカリー、アメリパクトが手に入り、はじめに手に入る回復のおっちゃんと合わせてラスボス倒せるパーティが揃ったところでサクサク進むブレフロに移行してしまいました...

 

気を取り直して、このテラバトル。
戦闘中にできることは、

  • 味方キャラをマス上で動かして敵キャラを挟む

だけです。


これだけ聞くと考えずにできるゲームっぽいですよね。
でもこれを絶妙なバランスにする仕掛けをいくつも張り巡らせることでシビアなゲームになっています。

動かし方はパズドラ方式になっており、制限時間内で一つのキャラを使って味方キャラを動かすものです。(これはやってみないとわかりづらい...)
移動がある程度自由なはさみ将棋を思ったらいいと思います。
初心者は敵を挟むだけで精一杯。
うまくなるとどんな状況でも毎ターン連携が決まるのでうまくなるほど気持ちよくなります。

 この単純明快な「挟む」という行為を面白くするために以下の仕掛けが施されてます。


1.複数体を挟めば全員にダメージ

 

例えば

A敵敵敵B
※AとBは味方ユニット

という状況の場合、敵3体を同時攻撃することが出来ます。
敵同士が離れていると1体ずつ攻撃しなければなりませんが、何かの拍子でくっついてくれたらこっちのもの、一気に殲滅も可能になります。
残った敵をものの数秒で消し去ることができ、「挟む」だけのことなのに痛快爽快甚だしいです。
オセロの端から端まで一気にひっくり返してやったような快感が得られます。


2.直線上にいるキャラによる連携攻撃

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挟んだキャラクターの攻撃回数は直線上に何人いるかで決まります。
例えば
A

B
だと2回攻撃 

A----C

B----D
だと4回攻撃です。

ただ挟むだけでなく、全員の位置関係を理解して挟む必要があります。

 

3.直線上にいるキャラのスキル発生

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直線上にいるすべてのキャラクターがスキルを確率で発生させます。
ここで重要になるのは「魔法」のスキル持ち。
魔法は離れていても直線上にいるだけで攻撃が可能になるので、

A----C

B----魔
※「魔」は魔法スキル持ち

となっていても魔法攻撃で敵にダメージを与えることができます。
逆にいうとCが物理攻撃スキルを持っていても離れていると攻撃できないので意味がなくなります。
いかに物理攻撃が強いキャラクターで挟んで、魔法スキル持ちを直線上に並べるかが重要になります。

また、回復魔法も位置取りの面白さに寄与していて、上記の魔法スキル持ちが回復魔法を持つ場合、自分とBしか回復できません。
どちらの直線上に回復ユニットを並べるか迷います。
「次こっち回復して…」「どうやって並べんだよ…」って悩みながらプレイすることになります。
回復に回数制限がなく、うまいことやれば毎ターン回復できる、ということは逆に回復できなければ自己責任という玄人向けの仕様となっています。

 

4.槍・剣・弓

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いわゆるジャンケンで、槍は剣に強く、剣は弓に強く、弓は槍に強い。
直接挟んだキャラの属性がそのままダメージ計算に反映されます。
この仕様があるので、こなれてくると「こいつは槍で挟んで、こいつは剣で挟もう」といった使い分けが出来るようになってきます。
出撃選択時に敵の攻撃属性がわかるのでそれに合わせてパーティを組むのも可能ですが、
キャラが揃わない場合は戦闘中どのキャラクターでどの敵を挟むのか考えないと敵が思った以上に硬いです。

 

5.敵の攻撃性向

先ほどの槍・剣・弓は敵の攻撃の方向をある程度決定しています。
槍は上下、剣は左右、弓はクロスとなっているのでどの方向から挟むのか思考することになります。
また、最遠、最近など、ランダムをのぞくと大部分が誰でダメージを受けるかを自分でコントロールできるようになっているので、
敵の行動をあらかじめ考えながら動く必要があります。

 

6.アイテム出現

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条件を満たすと「Pパネル」というスキル発生確率を100%にするアイテムや能力値を補正するアイテムが出現します。
これも直線上に並べると効力を発揮するので、味方キャラだけでなく、アイテムの位置も気にしないといけません。
「Pパネル」は使いどころも重要で、弱い敵に使うともったいないので、わざと直線上から外さないといけなくなり、
強力なアイテムがとたんに邪魔アイテムに変わるとこはうまいなぁと思います。


このように「挟む」というコアなメカニクスを、戦術的に考える余地がでるように細かく補強していますね。

 

ゲームを作っていると思いつきで関係の薄い要素を付け足したり、その逆の場合もよく直面します。
常にこの要素がある時とない時でどのように変化があるのか、どの部分が変わるのか、コンセプトに沿っているのか、それはコストパフォーマンスとしてどうか、を考えながら作っていくことが大事かなと思っています。

 

ではこんなところでー