妄想富豪

毒にも薬にもならんゲームに対する雑記。twitterはhttps://twitter.com/goodgoodgo

【スリブレ】繋ぐんだ。きっといいことがある。

f:id:goodgoodgo:20150405193048p:plain

聖剣のごとく家から抜き取り持ち出したモノサシがよかったのか、はたまた消え入りそうな運をここで消費していたのか、小学生のときはモノサシ落とし最強を誇っていました。

交代でペンでモノサシをはじいて机から落とした方が勝利するあれです。

15cmのありきたりなモノサシ、三角定規みたいな特殊な形のモノサシ、浮かすことが出来ないけれどもはじきやすい製図用モノサシ。
さすがに小学生で三角スケール使うやつはいませんでしたが、幼い頭なりにどのモノサシなら強いのだろうと考えていました。
はじくペンも創意工夫され、鉛筆やボールペンやシャーペン、それもプラスチックの部分を使うのか、ゴムの箇所を使うのか、このペンとどのモノサシを組み合わせるのが強いのか。

ミニ四駆を通過し、ポケモンが流行りだしたぐらいでしたでしょうか。
いみじくも自分なりのキャラクターを作る方法論がある程度浸透していた時代です。

こいつはめちゃくちゃ強いが方向を間違えれば瞬間的に落下してしまう。
こいつは浮かして相手を乗せやすい、こいつは重いから相手のミスを誘って勝利するんだ、と様々なバリエーションを考える訳です。
それも恥ずかしい名前を付けて...

ローカルルールがどれだけあるのか気になるところですが、
「上に乗られたら3回以内に逃げないと行けない」とか「サシをはじくまではペンを離さなくていい」とか、相手のモノサシをはじき飛ばすだけではなく、モノサシの物理的な構造からルールが追加されていったのは今考えても面白いですね。

はじくだけだとXY軸が支配する平面空間の戦いになり、ドラゴンボールみたく力と力の勝負として、工夫もクソも無くなってしまうのですが、
このルールを追加するだけで、端に追いやられて絶体絶命の状態からポジションを入れ替え逆転のチャンスにすることが可能になります。

どこからこの遊びが流れ着いたのかわかりませんが、幼い頭脳の想像力はたくましさに思わず下を巻いてしまいます。


さて、前置き長くなりましたが、スリングショットブレイブス、略してスリブレの感想です。
もう過疎化が進んで共闘がなかなか繋がらないスリブレの感想を今更どうかと自分でも思ってしまいますが、ビリヤード系といいますか、ハジキ系といいますが、モンストやうち姫に代表されるゲームジャンルの一つとして面白かったので少々。


スリブレの戦術性


ユニットを飛ばして敵にぶつけ攻撃を繰り出し、殲滅する。
戦闘システムのコアとしてはこれだけです。
その上で以下のポイントを戦術として考慮する必要があります。

  • いかにして多くの敵にダメージを与えるのか
  • いかにして味方に繋げるのか
  • いかにして攻撃を受けない着地点につくのか

まずは多くの敵にという点ですが、スリブレはビリヤードのごとく敵にぶつかると攻撃して跳ね返り、連続で何体もの敵にダメージを与えていくコンボが爽快です。
ぶつかると速度が増し、継続距離が伸びるのでコンボが繋がりやすく設計されています。

また、スリブレの特殊性は味方に当てることによるコンボ継続に表れます。
コンボ数により攻撃力に補正がつくので、いかに敵にぶつけながらその導線に味方を置いておくかが重要になります。
途切れさせないことがこのゲームの肝なんだと、補正の強さを反映したダメージ計算にその意思が感じられますね。
相手が次自分に当てられるようにしておく、相手が自分を使って敵にダメージを与えられる場所に配置しておく。相手への気遣いが戦い方に現れるので共闘を表現している好例だと思います。

ただ、継続が明示されてはいますが、コンボの仕組みが攻撃力が上がるだけ+それについての説明は読み飛ばせてしまうものなので、理解していない人も多かったです。
こっちはコンボ溜めようとしているのにあさっての方向に移動されるとイラッとしてましたね。。。

最後に敵の攻撃の回避ですが、敵は攻撃範囲が明示されていたり、パターンがあるのである程度予測できるようになっており、
飛ばした後の配置を考える余地を作っています。

他にも後ろから攻撃した方が強くなったり、武器特性などで跳ね返り方が変わるなど、毎回きちんと思考する必要があります。

武器特性にみるプレイヤー層の違い


スリブレの武器特性は

  • ブレード(跳ね返る、単体攻撃)
  • ハンマー(一度あたると止まる、範囲攻撃)
  • グローブ(跳ね返る、単体2回攻撃)
  • ランス(突き抜ける、単体攻撃)
  • ロッド(跳ね返る、範囲攻撃)

の5種類。

ちなみにモンストの武器特性は

  • 反射型
  • 貫通型

の2種類です。

スリブレは武器ガチャなので武器が多いというのもありますが、ハジキというゲームをバリエーションでしっかり遊ばせようとしていますね。
制作者がRPG好きなだけかもしれませんが、ゲームデザインの力を信じている作り方のように感じます。

対してモンストがコミュニケーションを増大させる方向に向かっていますね。
スリブレのような重ねる形のコンボではなく、味方にあたったら迫力満点の特殊効果が発動する形なので、むしろ味方にあたった時の快感をすぐに引き出せるために、はじかせ方のバリエーションは最小限にしています。

 

おそらく「ゲーマー」としてはスリブレの方が楽しく遊べるのではないでしょうか。
数あるシチュエーションの中から最適な戦術を成立させる遊び方。
片手間で遊べて、なおかつみんなでわいわい遊ぶプレイヤーだとモンストでしょうね。
こちらは戦術よりも戦略が重視されます。
格ゲーとスマブラの違いを考えれば明らかですが、戦術を組み立てる、つまり手に溜まる経験値が必要な割合が大きければ大きいほど初心者やライト層にはつらいものになります。

 

スリブレは途切れないように慎重に。
モンストは一発当てて快感を。
同じ味方に当てるという構造でも、コンボをどう考えるかを変えるだけで楽しさの質が変わってきますね。


ではこんなところでー