【ノーモア★ヒーローズ】バカの外套を羽織った情熱
ひたすらビームkatanaを振り回し、10時間弱でsweet全クリ。
さて、今回はwii版のノーモア★ヒーローズ。
爽快で、バカバカしく、カッコイイ。
手の延長線上に見えるもの
リモコンの操作にはふさわしい動作があると思います。
Aボタンは決定、Bボタンはキャンセル。
またはメイン武器はA、サブはBなど。
Aで掴んで十字キーで引っ張るといった動作もありますね。
ゲームデザイナーは配置されたボタンに行動をあてがい、組み合わせ、
リモコンが操作を通してプレイヤーの身体となる契機を作り出すために創意工夫してきました。
スカイウォードソードのチャンバラ再現にも感動しましたが、ボタンとリモコンの振りでここまで気持ちよくなるものかと。
攻撃をつなげ、敵のHPが残り一発になるとリモコンを決まった方向に振る。
この振った方向により繰り出される4方向の最後の一撃が派手で気持ちいい。
これはほとんど一撃必殺の攻撃力で、多くの敵を巻き込める快感を誘うように、主人公に近づいてくるよう調整されている気がします。
チャンバラもそうでしたが、全体を通して、wiiリモコンである意味があって楽しく遊べました。
- リモコンとヌンチャクを同時に振る「投げ」
- 交互に振り上げる「ダンベル上げ」
- 同時に振り下げる「スクワット」
- 振り上げものを背中に投げる「ゴミ拾い」
- 右や左に動かす「猫じゃらし」
- 振り上げ飛ぶ「バイクジャンプ」
特に強化に必要なダンベル上げやスクワットが終わった後の達成感と疲労感といえば、
実際にスポーツジムにいるような感覚を生むのです。
更に心を揺さぶられたのは「電話」。
ボス戦前には必ず「ブゥゥ~」というwiiリモコンからの振動とともに、既婚ヒロインから激励の電話が来るのだが、
音声がwiiリモコンから鳴り、思わず耳にあてがいながら聞いてしまう。
英語だからわからず結局字幕を読んでいるのだけれども...
ちょっと脱線すると毎回言われる「トイレには行った?」というのが、トイレでセーブする主人公と、現実に「これから長時間プレイしてもらうからね」ってプレイヤーに向けてという二重に意味を持ってていいなぁと。
バカであれ、カッコよくあれ、そしてゲームであれ。
女を抱きたくて殺し屋No.1を目指すんだよ。
それだけだぜ。
超兵器が出てきても核マークがついてればOK。
そんな野暮なことは聞くなよと言わんばかりの説明のなさ。
ラストは唐突に兄と妹と弟の喧嘩になって終わる。
これは意図的な頭悪さかなぁと。
他にも電池が切れる刀、バイクで事故る、毎度忘れてるAVの返却、
殺し屋10位以内なのに草刈りのバイトをやるなどなど。
多分普段の仕事ではとぼけててダメダメなやつなんですよ、きっと。
そんなやつの前に色気も魅力も怪しげな雰囲気も持ってる女が現れてチャンスをくれる。
あなたの得意なものでてっぺん目指してみない?って。
人生賭けた勝負だけ光ればいいんだって気がしますね。
それだけで十分カッコいいんだって。
加えて時折演出家に口寄せされ現れるドットゲームの霊。
リアルに作れるはずなのにあえてゲームですよというサインを出しているドットのアイコンやリザルト画面、黒ドットに変わる死に様、突然始まる8bit風シューティングゲーム。
ゲームですよ、本気にしないでくださいね。
っていうエクスキューズがかなり入っている。
でも制作者は本気じゃないと制作なんか出来ないですよね。
一種の制作者が出す照れでもあるのかなとも思いつつ、プログラムの裏側に隠れた情熱が細かい演出やギミックとともにズズッとテレビからにじみだしていて感動。
「フォースを味方にして、さぁ狂い咲きの園へ!!」
とまぁこんなところでー